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のうとみkimonoハウスの思い
和裁士のうとみの思い
「手仕事へのこだわり」
のうとみ着物工房では、 一枚一枚手縫いでお仕立てをしています。
機械化・効率化が進む現代で、手仕事にこだわる理由はどこにあるのでしょうか?
和裁では、針と糸と手足・全身を使って一針一針縫い進め、ようやく一枚の着物が完成します。
一枚の着物を縫いあげるのに一万針とも言われています。
一万針の工程で、作り手として着る人を想い、着物と向き合う時間を大切にしたい。
着る人の体形を把握し、寸法表には記載されないほどの細かい配慮まで行い設計することもあります。縫い始める前にお預かりした反物と向き合い、その柄や特性を十分に活かすように多くのシミュレーションを繰り返してから裁断することもあります。
布の声を聴き、着る人の声を聴く。
人間は手間暇をかけた手仕事の美しさに引き寄せられ、ぬくもりを感じます。
技術に溺れることなく、和裁士の手のぬくもりが伝わるような仕事を心がけていきたいと考えています。
「伝統の継承と発展」
着物の形も和裁の手縫いの技術も、江戸時代から大きく変わることなく綿々と引き継がれてきました。
現代では着物は「民族衣装」、和裁は「伝統工芸」として、日本人の心を表すシンボルともなっています。
先人から引き継いだ伝統的な技術を継承する大切さはもちろんのこと、新しい息吹を吹き込み、次の世代へ伝える責任も担っていると認識しています。
現代の生活様式にはフィットしなくなってしまった部分は改良したり、
ファストファッションに慣れた若い世代が受け入れやすい形を模索したりする必要も出てきました。
例えば、袴スカート、エスニック浴衣、二部式着物、作り帯などなど、若い世代からヒアリングして商品化したものもあります。
「つなぐ。そして世界へ」
和裁士は着物制作の工程において、もっともユーザーに近い末端に位置しています。
せっかくの立派な反物も、和裁で失敗してしまったらそれまでの工程が台無しになってしまいます。 織元や制作者の意図や技術を無駄せずに最良の形でユーザーへお届けする責任重大な仕事です。 制作者とユーザーを「つなぐ」架け橋でありたい。 そして、世代を「つなぐ」架け橋でありたい。
新しいお着物のお仕立てに限らず、 呉服店などでは面倒という理由で断られることの多い古いお着物のお直しや仕立て替え、リメイクなども積極的に取り組んできました。
最近では海外からのお問い合わせも多く、SDG’sの観点から着物文化のエコ思想が注目されていると感じることもあります。 私自身の留学経験を活かし、今後は海外への情報発信も取り組んでいきたいと考えています。